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情シス(情報システム部)あるあるをまとめてご紹介!じつは企業が解決するべき課題も潜んでます

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情シスあるあるをご紹介

社内業務を円滑に進めるために欠かすことのできないIT活用。IT活用を全面的にサポートする情報システム部門(情シス)、社内SEは企業の基盤を支える、なくてはならない重要な存在です。

しかし、社内でITのなんでも屋さん、コスト部門などとみられてしまうことも。情シスが抱える悩みや課題はたくさんありますが、その中でも共通している「情シスあるある」は情シス・社内SEでなくても知っておくことで社内の業務がやりやすくなるでしょう。

情シスの人であれば、誰もがあるあると感じるケースがたくさんあります。しかし、あるあるで済ませてしまうと、後々大きなトラブルになりかねません。あるあると思ったら、どう対策するべきかを検討してみませんか。

この記事では、そうした情シスが共通して抱える情シスあるあるをご紹介し、どのように課題と向き合うべきかを解説していきます。

今回ご紹介するような事態を防ぐためにも、アウトソーシングも検討してみてはいかがでしょうか。

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それ、問い合わせする意味ありますか?情シスサポート業務あるある

まずは問い合わせ対応といったサポート業務についてのあるあるをまとめていきます。

パスワードの問い合わせ

パスワードは現在、基本的に自動ログイン機能等で管理・サポートされていることが多く、初心者でも簡単に入力できるようになりました。

しかし中にはパスワード自体を忘れて、自動ログインもできないしメモした内容も分からなくなった、という方もいらっしゃいます。こういった従業員の対応を行うのも情シスの業務となってしまっています。

しかし企業が把握しているシステムならばともかく、そうでない従業員が独自判断で入れたシステムのパスワードは情シスでもすぐに分かりません。従業員の記憶をいっしょにたどりながらヒントを得て、それらしいものを試しながら入れる必要があります。こういった作業は時間の無駄になる可能性が高く危険です。

そういったパスワードは通常はご本人で管理するべきものです。

社内で把握できていないシステムがあること自体が本当はシャドーITとして危険なので、まずはそこを是正することから始める必要があります。

また更新手順といった定型的な作業もわざわざ対応する必要性が少ないので、フォーマット化して書類などで伝えておいたほうがよいです。

いずれにしても、情シスだからパスワードを聞いてもなんとかなると思っている人がいることが問題を複雑にしています。

ITの何でも屋だと思われている

情シス=IT関係ならば何でも対応してくれる、という認識がはびこっているのが日本企業の現状です。こういった弊害がさらなる情シス担当者の負担を強いることにつながっています。

たとえば、

  • 社員の自宅PCの設定の質問
  • 同僚のスマートフォンの設定を行う

といった用事で、業務以外の問い合わせを受けてしまい疲弊してしまうケースがあります。簡単な設定であれば問題ないのですが、そうでない時間の掛かるパターンも多いのでおいそれと気軽に返事を出すわけにはいきません。

社員自身がインターネットで調べてもらう癖をつける、今後どうすれば自分で対応できるか教えるといった対策で負担を少しでも減らせるようにしておくと安心です。

Excelの使い方などの問い合わせ

情シスだとExcelといったオフィスツールの使い方も知っているパターンは多いです。ただしパターンが多いだけで、必ずしもオフィスツール関連の知識・スキルがあるとは限りません。

  • エンジニア業務としてサーバーを見るのが得意
  • プログラミングコードを見てエラーを確認するのが得意

といったように、情シス担当者の得意・不得意は変わってきます。社内システムの管理は別部門が対応しているケースも多いため、プログラミングなどの開発スキルを持ち合わせていない情シスも多いのです。

事前に確認してから教えてもらわないと情シス担当者も困ってしまうので意味がありません。

事前にどの分野の対応ならばできるのか、もし対応できない場合はどこへ別途問い合わせればよいのかを情報共有するのが重要です。

ただ、Excelのようなツールの関数や使い方についての問い合わせは、業務の範疇だと思うので情シスに聞かないでほしいと思っているでしょう。

とりあえず、今の状態だけ話をする

問い合わせがあった際、

  • PCが動かない
  • インターネットにつながらない

といった現状だけを教えられるのは、情シスにとって正直負担です。なぜなら、なぜそうなったかの原因が全然把握することができないため、解決する糸口がみつからないからです。

PCが動かないのも、インターネットにつながらないのも、ボトルネックと呼ばれる根本的な要因がかかわっています。順を追って説明がないとボトルネックが分からず、1からヒアリングしないといけないので手間が掛かります。

問い合わせ前に状況を整理してもらってから、要因となりそうなものまで説明してもらえるようにすると対応がスムーズになるでしょう。

何もしていないけれど壊れた

IT初心者の「何もしていないけれど」を聞き飽きた担当者の方は多いと思います。

IT初心者はちょっとした操作ミスにも気付かないので、何もしていないを繰り返す場合がありますが多くの場合、そういったミスが原因でトラブルが起きているケースが多いです。

ということで具体的にどういう風になってトラブルになったのかヒアリングした上で、どこに原因があるのか冷静に判断することが情シスでは必要になってきます。

ふとしたきっかけで原因となった操作や行動を相手が思い出すこともあるので、上手くヒアリングしてみてください。

業務が止まってしまうからなんとかしろと言ってくる上役

よろしくはないのですが、中には企業の上役が業務が止まるからなんとかしてくれ、と情シス担当者に頼むことがあります。具体的にどうしてくれというのがぼやっとでも分かっていないと情シス担当者も対応しようがありません。あいまいな指示はビジネス的にも、情シス的にも困る内容です。

対応策としては冷静にトラブルの緊急レベルを判断して、今対応すべきか後でもよいかを判断、そして詳しい報告を上役へ行い冷静になってもらうのが適切でしょう。いつまでにこうやって対応すると言えば、上役もいくらか安心するはずです。

しかし、このようなパワハラとも取られかねない上役がいるような組織は、情シスでなくても敬遠したくなってしまいますね。

プリンターが印刷できなくなった・壊れたという問い合わせ

プリンターが印刷できなくなった場合、IT関連の通信トラブルといった内容であれば情シスでも対応できるでしょう。しかしこれが「壊れたから直して」だと困ります。

情シスでもプリンターの仕組みや構造を理解して修理するのは簡単ではありません。しかも社内修理を無理にすると補償対象外になる恐れもあるので危険です。対応できるか判断して、故障であれば速やかに販売先企業のサポートを受けることが必要になってきます。

PCについては知らないことはないと思われている

PCの技術や仕様は日進月歩で進んでおり、情シスでも知らないことがあります。そして1人1人PCの使い方・設定は違うので正解はありません。にもかかわらず知らないことはないだろうと思われて何でも質問してくる従業員もいます。

こういった状況で、情シス担当者が時間を掛けて調査を行い回答を出すのは適切ではありません。自分で調査してもらい考える、ということがスキルアップにつながるという内容を伝えてみてください。

OSアップデートの不具合は意外と単純?情シス業務あるある

情シスの業務あるある

続いては上記サポート業務以外のあるあるをご紹介していきます。

コロナ禍で業務は増えたが人手不足・コスト部門扱い

コロナ禍でテレワークが普及したことで、情シスの業務は以前よりさらに忙しくなっているのが現状です。しかし中小企業では人手増加とはならず、担当者数据え置きで対応するケースも多いです。結果的に問い合わせ対応で終わる、といったことも少なくありません。

必要な作業を自動化する、アウトソーシングサービスを使うといった方法でリソースを確保して解決するのが考えられます。

さらに利益を発生させないバックオフィス・つまりコスト部門と思われて予算を削減されてしまうケースもあります。本当はDX化といった分野で利益成長を促進させられるはずの情シスがこういった対応をされるのは間違っています。

対応策としてはDXを進言して担当者となる、ビッグデータの利活用を提案するといったように積極的な業務へかかわる姿勢を示せるとよいでしょう。

勝手になおってしまう・障害の再現ができない

自然と問い合わせされたトラブルが復旧するパターンもあります。インターネットの一時的な不具合といったパターンが該当します。

対応策としては従業員へ急に連絡しないよう伝達して、定型的な方法を提示して解決策を自分で探ってもらうようにルールを作り負担を減らす方法があるでしょう。また自然と復旧しそうな不具合をすぐ判断できるようにリテラシー向上ができると安心です。

また障害対応のために現場に赴いた際に、問題が一次解決しているときがあります。後で問題が起きないうちにいちおう状況をヒアリングして、問題が出そうであればそこで対応して負担を減らしてみてください。

再起動を試さない

PCの障害の多くは、いろいろな方法を試しても駄目だった場合再起動すると復旧するケースも多いです。PCといった機器ではよく再起動を試す場面がありますが、そういったことを知らない従業員が再起動まで試さず問い合わせを行ってしまう事例も多いです。

まず再起動してもらうことを心掛けてもらい、それでも解決しないのであれば対応策をいっしょに考えるという流れを作るだけでも負担が和らぎます。

OSアップデート時に対応が急増する

OSアップデート時にはPC常駐のソフトウェアやOS自体の機能に関して不具合が起こるケースがあります。

現在ではスペックをクリアしていないPCには自動インストールを掛けないシステムになったので、前よりはスペック不足によるフリーズなどは起きていないはずです。ただし他のインターネット通信や印刷トラブルといった悩みはなくなりません。

対応策としては他の従業員が使っていないときにまとめて管理権限でアップデートを行い、不具合が出ていないか事前に確かめる、あるいはTwitterやOS公式で最新トラブルの情報を調査する、といった方法があります。OS側の不具合が大きい場合、こちらではどうしようもないので使えないケースでの代替策も検討できるとよいでしょう。

情シスあるあるは、企業全体の課題でもある!

じつは、企業全体の課題

企業の課題として認識することが大切

情シスはITを保守・管理する企業の担当者なのですから、当然企業がその存在や課題を無視するわけにはいきません。無視していれば企業の信頼性が落ちるばかりです。

情シスの今回ご紹介したあるあるは、多くの企業で共通しています。そういったあるあるを解決できるように工夫することが、結果的に生産性の向上や企業成長へとつながるきっかけとなります。

さらに現在ではDX化が叫ばれており、情シスはその旗振り役ともなりうる存在です。活躍の場が広がるように環境整備を行いましょう。

具体的に環境整備を行うには、人手不足の解消および作業効率化を行う必要があります。たとえば定型的な質問はAIチャットボットやFAQサイトへ投げ、そういった一次問い合わせで対応できなかった場合は二次問い合わせとして情シス担当者へ直接連絡してもらうという方法が考えられます。

情シスは経営者の理解が必要なことについての詳細は「ワンオぺ情シスが抱える問題とは?経営者の無関心が最も危険なワケ!」の記事で紹介しています。

負荷がかかりやすい業務はアウトソーシングを

定型的なIT業務はアウトソーシングするのも有効な方法です。

社内ではなく外部のリソースを利用することで、情シス担当者がDX対応といったより重要な利益を発生させる業務へリソースを回すことができるようになるのがポイントになります。

また、作業時間が見えない作業であるヘルプデスクや障害対応、一時的な負荷が上がる作業であるキッティングやOSアップデート時の対応など、情シスの業務の中でも負荷が読めなかったり、時期によって負荷があがるような作業はアウトソースすることで情シスの負荷上昇を抑えることが可能です。

弊社でもITの各業務代行を法人向けにアウトソーシングサービスとして提供しています。情シスの業務に負担を感じている方・あるいは不安を感じている方はぜひご相談ください。

ITアウトソーシングについての詳細は「注目のITアウトソーシングとは?メリットや活用時のポイントなど解説」の記事で紹介しています。

まとめ

情シスの業務範囲は驚くほど広いわりに、適切なリソースが確保されていないことが多いのです。その上、社内のパソコンの使い方を教えるなどの業務範囲外の仕事や、上役からの理不尽な指示を断ることもできずに負荷をかけて対応しているなどの状況に陥っているケースも少なくありません。

情シスの状況について、正確に理解されていないことも多く、社内SEの負荷が限界を超えてしまい、体調不良になってしまったり、突然退職をすることとなってしまったというケースも少なくありません。

また情シス担当者が転職を考えてしまったり、休職していしまうような状態は決して健全とは言えないでしょう。

情シスの通常業務を円滑にすることによって、社内の本来の業務が止まることなく進みます。すべての業務を情シスに任せるのではなく、役割を分担しアウトソーシングして負荷を軽減することを検討してみてはいかがでしょうか。

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