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IT戦略とは?中小企業がIT戦略を立てる手順と成果を出すポイント

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IT戦略の重要性とは

IT戦略と聞くと大企業が抱える問題や課題のようにも思えますが、近年中小企業でも対策していく必要が発生しています。

環境の変化はもちろんのことですが、現状のIT関連の業務にリソースを当てることが難しく、IT戦略を練って効率的に対応していく必要があります。

予算(コスト)も無尽蔵にかけられるわけではないですから、必要な部分を最適な手段や方法でコストも押さえて実現することがベストだと言えるでしょう。

そこで今回は、特にIT関連業務に人員を割けない、CIOも設置していないような中小企業が行うべきIT戦略策定にスポットを当ててご紹介していきます。

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IT戦略とは

IT戦略と言葉だけ聞いても、一体なんのことだかわからない方がほとんどでしょう。
簡単に説明すると、ITを経営にどのように活かしていくのかという戦略・計画を立案・策定することです。

一言でITと言ってもその範囲は広く、何を行えば良いのかわからなくなるかもしれませんが、過去の事例などを見ながら自社に合った戦略を立てていくことこそ、IT戦略を成功させる鍵となるのです。

IT戦略とDX戦略との違い

IT戦略と聞くと、DX戦略と混同してしまいがちなので2つの違いを押さえておきましょう。
DX戦略に関しては、新しいビジネスモデルを生み出すことが目的となることに対し、IT戦略は既存業務を効率化していくことです。

そのため、DX戦略を行うと仕事の内容が変わりますが、IT戦略を行うと仕事が効率的に行えるようになります。
現在の業務を効率よく行うのか、全く新しいものにシフトしていくのかという違いとなりますので、こちらを混同してしまうと最終ゴールも不明瞭になるので注意が必要です。

中小企業がIT戦略を立てるべき理由

今までは大企業の問題で合ったIT戦略ですが、近年中小企業にも対策が必要となってきた理由についてご紹介していきます。
これは時代的背景が大きく関係してきており、この問題を解決することがIT戦略を立てる目標となります。

慢性的な人手不足を解決するため

現在IT業界の人材不足は深刻であり、どこの企業も人材獲得には時間とお金を大量に投資しなければならない状態となっています。
労働人口の減少はもちろんですが、IT事業の拡大によっていくら人材を補充しても足りないのです。
今まではマンパワーの長期労働でなんとかしていた現場でも、いよいよ限界がきていると言わざるを得ません。
そのため、生産性の向上や業務効率化が急務となっているのです。

利益増大のため

現状の仕事が回らないことは大問題ですが、会社としては経営利益額を増加させなければならないという責任があります。
ただでさえ人員不足、工数不足にも関わらず、さらに仕事を増やすとパンクすることは間違いありません。
そこで注目したい点が、IT導入度が高い方が経営利益額は増加傾向にあるという調査結果があります。
人材不足解消からさらに飛躍し、経営利益額を増加させるという問題もIT戦略で実現させる必要があるのです。

自社課題解決のため

自社の経営課題についての多くは、コスト削減と顧客満足度向上にあります。
コスト削減に関してはIT導入により効率化を行うことはもちろんですが、さらに顧客満足度を向上させることにも一役買っています。
チャットbot導入により24時間対応のヘルプデスクを実現したり、連絡が取りやすくなることで顧客との距離が近くなります。
今までどうしても解決しなかった課題が、IT戦略を行うことによりクリアされることも多いのです。

中小企業がIT戦略を立てる手順

いざIT戦略を立ててみようと思っても、何から手をつけてよいのかわからずなかなか進まないものだと思います。
自社に合ったIT戦略ともなると、どこかの案件を引き出してくるわけにもいかないので非常に難しい問題となります。

そこで、IT戦略を策定するための手順をご紹介していきますので参考にしてみてください。

現状整理

まずは現状の問題点を整理していくところから始めましょう。
IT戦略とは、現状の問題を効率化により解決することです。
そのため、現在どんな問題を抱えているのかを明確にし、それをどのように解決していくのかという作戦を立てることから始まります。
もちろんIT戦略でも解決できない問題もあるので、どの問題が解決できるのかを判断していく必要があります。

課題とゴールの明確化、IT戦略を立てる目的を明確にする

IT戦略を立てるにあたり、課題とゴールを明確にしておくことが計画実行には不可欠になります。
戦略を立てても社内全体が導入の意図とゴールを明確にできていなければ、運用に至るまで時間がかかってしまったり思う成果が得られないことが多々あります。

そのため、課題とゴールを明確にし、社内全体に示して誰もが理解できるようにしておくことにより、IT戦略のプロジェクトを成功させることができるのです。

課題の解決策や目指すべき姿を検討

課題とゴールが明確になったら、当然目指すべき姿も浮かび上がってくるはずです。
その最終到達点へ進むために、現在ある課題の解決策を検討しましょう。
具体的なツールは次のステップで決定することにして、課題を解決するためにはどのような技術を導入すべきかを検討していくのです。

例えばオフィスが狭ければ新たに借りるのではなく、フリースペースとしてリモートワークを推奨していくという流れです。

このように、どのような解決策があるのかを明確にしていきましょう。

ITシステムやツールを選定

ここでいよいよITシステムやツール、ソリューションの具体的な選定が始まります。
自社にとって最も良いシステムはどれかを検討するのは非常に骨の折れる作業ですが、いよいよIT戦略が現実化してくるのです。

また、コスト面も考えていかなければならないため多方面との調整が必要になります。

ITシステムやツールの導入・運用開始

いよいよ導入・運用のステップです。
導入前にはマニュアルの作成や全社向けの周知など、リリース前にはやることもたくさんありますがここでいよいよ現実にシステムが動き始めます。
導入直後は不具合やヘルプデスクなど一時的にリソースは上がる可能性もあるため、受け入れ態勢を整えることも重要となります。

中小企業がIT戦略を進める際の注意点

順序についてご紹介してきましたが、次に注意点をご紹介していきます。
IT戦略を実行したのは良いものの、依然と比較しても効率がさほど上がっていない、もしくは効率が悪くなることもあります。
そんな悲劇を回避するためにも、注意点を踏まえてIT戦略の推進に踏み込みましょう。

IT導入を目的にしない

最も多い失敗例が、IT導入を目的としてしまうことにより問題解決に至らないという点です。
IT戦略は効率化により課題解決を行うことが目標なので、課題が解決することを目的としてください。
例えば新しいシステムを導入しても、自社にはあまり合わない設定であることもあります。
その場合は、設定のチューニングやその他効率化につながらない問題点を洗い出し、問題解決を実現する必要があります。

個別最適にならないようにする

せっかく新しいシステムを導入しても、一部の人しか使用せずに大半は以前のシステムを使い続けているままであることもよくあります。
これは全社展開していかなければ効率化を実現させることは難しいため、システムを導入した後は全員に使ってもらう必要があります。
もちろんプレリリースで一部の人に使用してもらうことは良いですが、全体リリースとなった際には全体で使用するということを全面に押し出して公表しましょう。

自社の規模に合うツールを選ぶ

ツール選びの際に、自社の規模に合ったツールやソリューションを活用するという目線で選定しましょう。
大企業が使っていて実績があったとしても、自社の規模ではそこまで不要なケースもあります。

また、近年はクラウドサービスやSaasなどクラウド環境でのソリューションやツールが主流となってています。オンプレミスで機器を自社に設置するという方法だけではなく、クラウドも活用することで初期費用を軽減できたりもしますので、広い視野を持って検討しましょう。

価格がどれも同じであれば良いのですが、規模が大きければそれだけコストもかかるのが現状です。
何が自社にマッチしているのかを見極め、目先のコストだけではなく中長期的に考えてメリットがあるのかがポイントです。

IT戦略で成果を出す

中小企業がIT戦略で成果を出すポイント

中小企業がIT戦略でどうしたら成果を出せるのか、そのポイントについてご紹介していきます。
「これだけは外せない」というポイントですので、是非とも参考にしてみてください。

フレームワークを活用する

現在多くの現場で利用されているフレームワークですが、導入を渋っているケースも見られます。
脆弱性の管理や、新たに参画したメンバーが使っているフレームワークに対応していない場合があるからです。
しかし、効率化を図るためにはフレームワークの導入が必須となります。
全体でフレームワークの導入に踏み切ることが、成功への一歩となります。

アウトソーシングを検討する

ツールを導入することで問題になるのは、運用・保守に対応するためのリソース必要になることです。
しかし、これらは導入した側の人間も初めてのことであり、わからないこともたくさんあり効率が低下してしまいます。

そこで、以前から運用・保守の実績があるところにアウトソーシングをお願いすることも検討してみましょう。
わからない状態でも時間をかけて実績を積み重ねることも必要かもしれませんが、そもそも効率化を図ることがIT戦略策定の目標だということを忘れてはいけません。

ITアウトソーシングについての詳細は「ITアウトソーシング(ITO)とは?市場拡大の理由や活用メリットなど解説」の記事で紹介しています。

IT戦略で効果を出すには専門家に相談しよう

初めてIT戦略を策定する場合、何が正しいのか膨大な情報の整理がつかず何がいいのか、誰を信じて良いのかわからなくなりがちです。特に中小企業の情シスやIT担当部門では最新情報のキャッチアップすら難しく、社内のナレッジはあまり蓄積できないという悩みを抱えたりしているのではないでしょうか。

常に多くの企業の情シスやIT担当者として専門的に対応しているアウトソーシング企業のように多くの情報やナレッジが集まってくる仕組みと中小企業のイチ担当者では比較になりません。そこを無理して埋めようとするのではなく、餅は餅屋に頼むのが一番最適です。

むやみに手を出して失敗するリスクを取るよりは、実績にあるプロフェッショナルによるアウトソーシングの活用を検討してみるのも一つの手です。

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