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法人PCの寿命は何年?買い替えの判断基準と作業内容を解説

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社内向けパソコンの買い替えタイミングとは

企業における法人向けPCの買い替えは、多くの情報システム担当者にとって避けて通れない課題です。
ノートパソコンやデスクトップパソコンを含むPC機器は、業務の効率化に欠かせない存在ですが、長期間使用すると性能の劣化や故障が発生しやすくなります。

その結果、動作の遅延やフリーズといった不具合が生じ、生産性の低下やセキュリティリスクを招く可能性が生じます。
ただ、大規模な企業ではPCの台数が多いため、買い替えに伴うコストや準備作業も大きな負担となるでしょう。

本記事では、法人PCの寿命や不調サイン、長持ちさせるためのポイント、さらに買い替えをスムーズに進めるための準備について詳しく解説します。

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法人PCの買い替えタイミングと寿命

法人PCの寿命は一般的に5年程度とされていますが、3年を過ぎた頃から買い替えを検討するのが適切です。
PCの寿命は、ハードウェアの劣化やソフトウェアのサポート終了などの理由に左右されます。
ここでは、法人PCの買い替えが必要になる理由について確認してみましょう。

ハードウェアなど部品の寿命

PCの部品には寿命があります。HDDやSSD、メモリ、ファン、バッテリーなどは使用頻度や環境により劣化が進みます。
特に、長時間の連続使用や高温環境での利用は、部品の寿命を縮める原因となります。
部品交換で対応できる場合もありますが、頻繁な修理はコスト増につながります。

OSなどソフトウェアのサポート終了

OSやソフトウェアのサポートが終了すると、セキュリティ更新が受けられなくなり、リスクが高まります。
WindowsなどのOSは一定期間でサポートが終了するため、その時期を見越した計画が必要です。

法人用は家庭用より稼働時間が長い

法人用PCは業務での連続使用が多く、家庭用PCよりも稼働時間が長くなる傾向があります。
このため、内部部品の摩耗や劣化が早まります。
また、法人向けPCはデスクトップパソコンだけでなくノートパソコンでも多く使用されており、バッテリーの劣化が目立つケースもあります。

3年目から修理などにかかるコストが上がる

PCは3年目を迎える頃からハードディスクやSSDの交換、CPUの劣化対応など、部品の故障リスクが高まります。
修理の頻度が高まると、修理コストも高額になるため、一定の期間利用後は買い替えの方がコストメリットが高くなります。

PCの買い替えを検討する不調サインと原因

法人PCの寿命が近づくと、さまざまな不調が現れることがあります。
以下に、PCの買い替えを検討するべき不調サインとその原因について解説します。

電源が落ちる

PCが突然シャットダウンする場合、電源ユニットやバッテリーの劣化が原因である可能性があります。
また、内部のパーツが過熱している場合にも電源が落ちることがあります。
このような症状が頻繁に発生する場合、早めに修理や買い替えを検討しましょう。

充電ができない

ノートパソコンで充電ができない場合、バッテリーの寿命が尽きているか、充電ケーブルや接続ポートに不具合があることが考えられます。
特にバッテリーは消耗品であり、3年程度が交換の目安とされています。

頻繁にフリーズする

PCが頻繁にフリーズする場合、メモリ不足やハードディスクの劣化が原因であることが多いです。
SSDへの交換で一時的に改善することもありますが、PC全体のスペック不足が原因の場合、買い替えが最適な解決策となります。

変な音がする

内部から異音が聞こえる場合、ファンの故障やハードディスクの劣化が疑われます。
特にハードディスクの異音はデータ損失の前兆であることが多いため、重要なデータのバックアップを取り、早めの対策を検討しましょう。

焦げるような臭いがする

焦げるような臭いがする場合、内部の電気部品がショートしている可能性があります。
このような場合は、すぐに電源を切り、専門家による診断を受けることが重要です。

異常な発熱がある

PCが異常に熱くなる場合、冷却ファンの故障やCPUの過負荷が原因かもしれません。
長期間この状態が続くと、他のパーツにもダメージを与える可能性が高いため、早めの点検をおすすめします。

PCが起動しない、遅い

PCが起動しない、あるいは極端に遅い場合、ハードディスクやSSDの劣化、OSの不具合、メモリ不足が考えられます。
これらの問題が頻発する場合、修理よりも買い替えの方がコストパフォーマンスが良い場合があります。

PCを長持ちさせるために注意すべきこと

PCを長期間快適に使用するためには、いくつかの重要なポイントに注意する必要があります。
ここでは、PCを長持ちさせるための具体的な方法を解説します。

暑さを避ける

PCは高温に弱いため、直射日光が当たる場所や高温多湿な環境での使用は避けましょう。
特にノートパソコンは冷却性能が限られているため、冷却パッドを活用するなどして温度管理を徹底することが重要です。

ホコリを掃除する

ホコリがPC内部にたまると、冷却ファンや通気口が塞がれ、異常な発熱や性能低下の原因となります。
必要に応じてPCの外側のカバーを外し、内部のクリーニングを行いましょう。エアダスターを使うと便利です。

電源のオン・オフの頻度

頻繁な電源のオン・オフは、ハードディスクやSSDに負担をかける可能性があります。
短時間の作業や休憩の際には、スリープモードを活用することで部品の劣化を防ぎ、PCの寿命を延ばすことができます。

プラグ抜き差しの頻度

電源プラグの抜き差しを頻繁に行うと、接続部が劣化する可能性があります。
ノートパソコンを使用する際は、バッテリーを過放電しないようにしながらも、必要以上に抜き差しを行わないよう注意しましょう。

OSのアップデート

OSやソフトウェアの定期的なアップデートを行うことで、セキュリティの向上や動作の安定化を図ることができます。
サポートが終了したOSを使用し続けると、トラブルのリスクが高まるため注意が必要です。

定期的なメンテナンス

PCの健康状態を保つためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
PCの掃除など外部的なメンテナンスも大切ですが、不必要なデータやアプリケーションを削除して空き容量を確保するなど、利用環境を定期的にメンテナンスしておくことも、トラブルのリスクを軽減できます。

法人PCを壊れるまで使うリスク

法人向けPCを壊れるまで使い続けることは、一見コスト削減に見えるかもしれませんが、多くのリスクを伴います。
ここでは、PCを使い続けることによる主なリスクを解説します。

生産性の低下を招く可能性がある

PCが劣化して動作が遅くなると、日常的な作業に支障をきたします。
起動時間が長くなったり、アプリケーションの動作が不安定になったりすることで、作業効率が大幅に低下します。
特に法人では、業務全体のパフォーマンスに直結するため、PCの買い替えも生産性向上の重要なポイントとなります。

セキュリティリスクに晒される

サポートが終了したOSを搭載したPCを使い続けると、セキュリティパッチが提供されなくなり、脆弱性が放置されることになります。
その結果、ウイルス感染やサイバー攻撃を受けるリスクが高まります。
法人のデータが漏えいすれば、重大なトラブルや信頼失墜につながる可能性がありますので、安全性を確保するためにも最新のOSを搭載したPCを選びましょう。

データ消失の可能性

古いPCが突然故障すると、ローカルディスクに保存されていたデータを取り出せなくなります。
法人ではサーバやクラウドにデータを保存していればよいですが、そうでなければローカルディスクに保存された重要なデータが消失するリスクがあります。
ディスクが故障する前に、定期的なバックアップを行うことと、早めの買い替えが重要です。

法人PCを選ぶポイント

法人向けPCを選ぶ際には、業務の効率やセキュリティを最大化するために、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
以下にその具体的なポイントを解説します。

業務に合ったスペック

PCの性能は、業務内容に応じて適切なものを選ぶことが大切です。
例えば、営業職であれば軽量で持ち運びやすいノートパソコンが適していますが、デザイナーやエンジニアの場合、高性能なCPUやメモリ、SSDストレージを搭載したモデルが求められます。業務の性質や必要なソフトウェアを考慮し、スペックを選択することで、作業効率を向上させることが可能です。

互換性と移行

新しいPCを導入する際は、既存のシステムやアプリケーションとの互換性を必ず確認してください。
特に、専用ソフトウェアを使用している場合は、互換性の欠如が業務に支障をきたすことがあります。また、データや設定の移行もスムーズに行うため、バックアップと復元の方法を事前に計画しておくことが重要です。

コストと予算

PCの選定では、初期コストだけでなく、保守サービスやソフトウェアライセンス費用などのランニングコストも考慮しましょう。
購入時にかかる費用と、長期的な使用に伴う総コストを比較し、コストパフォーマンスの高い製品を選ぶことが重要です。
予算内で最適な選択をするために、メーカーのサポート内容や延長保証の有無も確認しておきましょう。

法人PC買い替えの際に必要になる作業

法人PCを買い替える際には、スムーズに移行し、業務への影響を最小限にするためにいくつかの重要な作業を行う必要があります。
ここでは、買い替え時に必要な準備と実施すべき作業を解説します。

古いPC

まず、古いPCからデータを安全に取り出すことが重要です。
ストレージに保存されている大切なデータをバックアップし、外付けHDDやクラウドストレージに移行しておきましょう。
次に、ログイン情報やアプリケーションの設定を引き継ぐためにリストを作成し、忘れずに記録しておくことをおすすめします。

また、有料ソフトウェアのライセンス情報を確認し、新しいPCでも引き続き利用できるよう準備をします。
最後に、使用しなくなった古いPCは、適切な方法で廃棄処分を行います。HDDやSSDに残ったデータを確実に消去することも重要です。

新しいPC

新しいPCでは、キッティングと呼ばれる初期設定作業を行います。
キッティングには、OSのセットアップや必要なソフトウェアのインストール、周辺機器の接続などが含まれます。
そして古いPCからバックアップしたデータを新しいPCへ移行し、業務に必要な設定やカスタマイズを行います。

PCの買い替えタイミングを把握し、事前に準備をしておきましょう

法人PCの寿命は一般的に5年を目安と考えられていますが、3年を過ぎた時点で買い替えの検討を始めるのが適切です。
PCの劣化や不具合が進むと、動作の遅れやフリーズ、異音などの症状が発生し、業務効率や安全性に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、法人PCは長期間使用することで、セキュリティリスクや業務継続に支障をきたすリスクが高まります。
そのため、ハードディスクやメモリ、SSDなどのパーツの状態を定期的にチェックし、適切なタイミングで買い替えを検討しましょう。

半導体不足による供給遅延の影響も考慮し、市場の動向を注視することが重要です。
買い替えの際には、専門家の助言を受けながら計画的に準備を進めることで、トラブルを最小限に抑えられます。

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