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システムバックアップとは?その目的と企業がすべき対策について解説!

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システムバックアップとは

システムバックアップは、企業が直面するさまざまなリスクに対する重要な対策です。

システム障害や機器故障、サイバー攻撃などの突発的な事態は、事業の継続性を脅かし、場合によっては企業に甚大な損失をもたらす可能性があります。

システムバックアップは、そのような不慮の事態に備えるために有効な対策のひとつです。
本記事では、システムバックアップの重要性と、その具体的な対応方法について解説していきます。

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システムバックアップとは

システムバックアップとは、OSやアプリケーションなど、コンピュータシステム全体をまるごとバックアップする方法です。
このバックアップは、システム全体の状態をそのまま保存するため、万が一障害が発生した場合でも、システムを迅速に復旧することが可能です。
システムバックアップを行うことで、OSの再インストールやアプリケーションの再設定を行わずに、バックアップ時点の状態に戻すことができます。
そのため、業務の継続性を確保するためには非常に有効な手段です。

データバックアップとの違い

データバックアップとは、システム全体ではなく、特定のファイルやフォルダ、データベースなどのデータのみをバックアップする方法です。
データバックアップは、重要なドキュメントやファイルの保護に役立ちますが、システム全体の復旧には不向きです。
障害が発生した際、データバックアップを使用して復旧する場合は、まずOSを再インストールし、その後、ネットワーク設定やパッチの適用、必要なアプリケーションの再設定を行う必要があります。
このため、システム全体の復旧には時間がかかり、業務に影響を与える可能性があります。

イメージバックアップとは

イメージバックアップとは、ファイルやフォルダの階層構造を保ったまま、それらを一つのイメージファイルにまとめてバックアップする方法です。
この手法では、システム全体を一つのファイルとして保存するため、システムの復旧が非常に簡単になります。

一般的に、PCの場合はイメージバックアップ、サーバの場合はシステムバックアップと呼ばれることが多くなっています。

システムバックアップの目的と必要性

システムバックアップの主な目的は、障害や故障、サイバー攻撃などによるデータ損失からシステムを保護することです。
データの消失やシステムのダウンタイムは、企業にとって甚大な損失をもたらす可能性があります。
特に、重要なデータや顧客情報が失われると、信頼の失墜や業務の停止といった大きな影響を受けることになります。

また、システムが常に安定して稼働しているということは、企業の事業継続にとって不可欠です。
システムバックアップを定期的に行うことで、万が一の障害時にも迅速に復旧を行い、事業への影響を最小限に抑えることができます。
そのため、システムバックアップは、企業が安定した運営を続けるために必要不可欠な対策の一つなのです。

システムバックアップの実行方法とは

システムバックアップの実行方法

システムバックアップの実行方法には、大きく分けてオンラインバックアップとオフラインバックアップの2種類があります。
それぞれの方法には特徴があり、状況に応じて適切な手法を選択することが重要です。

オンラインバックアップ

オンラインバックアップは、システムやサーバが稼働している状態でバックアップを行う方法です。
この手法は、システムが利用されている間にもバックアップを行うことができるため、業務への影響を最小限に抑えることができます。
特に、更新頻度の高いデータのバックアップに適しており、データが頻繁に変更される環境では非常に有効です。

ただし、バックアップの対象となるデータ量が多い場合、バックアップにかかる時間が長くなることがあります。
これにより、システムのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があるため、慎重な計画が必要です。

また、オンラインバックアップという言葉には、システムを停止させずにメンテナンスを行うことを指す場合と、インターネットを介してクラウドサービスを利用してバックアップを取ることを指す場合があります。

オフラインバックアップ

オフラインバックアップは、システムを停止した状態でバックアップを行います。
この方法では、システムが完全に停止しているため、データの整合性が確保され、確実なバックアップが可能です。

ただし、システムを停止する必要があるため、バックアップを行う際には業務が一時的に中断される可能性があります。
そのため、システムを停止しても問題がない時間帯やメンテナンス期間中に実施されることが一般的です。

また、オフラインバックアップという言葉には、システムを停止して行うメンテナンスのことを指す場合と、インターネットに接続せずにオンプレミス環境でバックアップを取得することを指す場合があります。

データバックアップ取得方法の種類

システム全体ではなく、特定データのバックアップのみを取得するデータバックアップの方法にはさまざまな種類があります。
それぞれの特徴を理解し、目的や状況に応じた最適なバックアップ方法を選ぶことが大切です。
ここでは、フルバックアップ、増分バックアップ、差分バックアップの3つの主要なバックアップ方法について説明します。

フルバックアップ

フルバックアップは、対象となるデータをすべてバックアップする方法です。
この方法では、システム内のすべてのデータが一度に保存されるため、バックアップ内容が非常にわかりやすく、データの完全性を確保することができます。
そのため、バックアップからの復元も簡単であり、データが失われるリスクを最小限に抑えることが可能です。

しかし、フルバックアップはデータ量が多くなり、バックアップの実行には時間がかかります。
ストレージ容量も大量に必要なため、頻繁に行うには非効率的な場合もあります。
例えば、週に一度のフルバックアップを実行し、その間の日次バックアップには増分バックアップや差分バックアップを組み合わせるケースが一般的です。

増分バックアップ

増分バックアップは、前回のバックアップから新たに追加されたデータや変更されたデータのみを保存する方法です。
この方法では、バックアップ対象となるデータ量が少ないため、バックアップの実行時間が短く、ストレージの使用量も抑えることができます。
特に、毎日バックアップを行う際に増分バックアップがよく用いられます。

しかし、増分バックアップはデータの復元時に手間がかかる場合があります。
復元する際には、最初にフルバックアップを復元し、その後、順番に増分バックアップを適用していく必要があるため、復元作業が複雑になりがちです。
データ量が増えるにつれて、復元時間も長くなることを考慮する必要があります。

差分バックアップ

差分バックアップは、前回のフルバックアップ以降に変更されたデータをすべて保存する方法です。
増分バックアップと似ていますが、差分バックアップは前回のフルバックアップ以降のすべての変更を毎回保存するため、日が経つにつれてバックアップデータが大きくなる傾向があります。

差分バックアップの利点は、復元時の手間が少ないことです。
復元する際には、最新のフルバックアップと、最新の差分バックアップのみを適用すればよいため、増分バックアップに比べて作業が簡単です。
ただし、バックアップデータが大きくなりやすいため、ストレージ容量を確保する必要があります。

システムバックアップの保存先

システムバックアップの保存先は、企業にとって重要な決定事項の一つです。
バックアップデータをどこに保存するかは、ビジネスの継続性やデータ保護の観点から、慎重に検討する必要があります。

データセンター

データセンターは、システムバックアップの保存先として広く利用されている場所です。
オンプレミスのデータセンターでは、企業が自社の敷地内や専用施設内にサーバーを設置し、システムやデータの管理を行います。
データセンターの最大の特徴は、電力供給や通信が非常に安定している点です。
これにより、システムやデータの保存環境が確保され、障害が発生しにくいという利点があります。

さらに、データセンターはBCP(事業継続計画)対策に優れていることが多く、災害や停電などの緊急事態が発生した際にも、迅速に対応できる仕組みが整っています。
高度なセキュリティ対策が施されているため、データの保護や不正アクセスからの防御も強化されています。
これにより、企業の重要なデータを安全に管理することが可能です。

クラウドサービス

クラウドサービスは、近年、システムバックアップの保存先として急速に普及している選択肢です。
クラウドサービスを利用することで、初期費用を抑えることができ、オンプレミスのデータセンターに比べて、初期投資の負担が少ない点が大きなメリットです。
また、クラウドサービスを活用することで、企業は自社でサーバーを管理する必要がなくなり、運用負荷を軽減できます。

クラウドサービスのもう一つの大きな利点は、柔軟な拡張性に優れていることです。
企業の成長に伴い、バックアップ容量が増加した場合でも、クラウドサービスならば容易に容量を追加できます。
また、リモートからのアクセスが可能であり、場所を問わずバックアップデータにアクセスできるため、複数の拠点を持つ企業にも適しています。

ただし、クラウドサービスを利用する際には、インターネット接続の安定性やデータ転送の速度、セキュリティ対策などにも注意が必要です。
特に、データの保管場所が国外にある場合、その国の法規制やプライバシー保護の観点から、データの管理に関する検討が求められます。

システムバックアップを理解し自社に最適な運用を

システムバックアップは、企業が障害時に迅速かつ確実に復旧するために不可欠な対策です。
バックアップの方法や保存先の選択は、企業の規模や業務内容に応じて最適なものを選ぶことが重要です。
システムバックアップを適切に運用することで、重要なデータや資産を守り、万が一の事態にも安心して対処できる体制を整えましょう。
自社に最適なバックアップ戦略にお悩みの際は、ぜひご相談下さい。

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