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マルウェアに感染したら?今すぐやって欲しい対策法

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マルウェアに感染したおそれがある場合

突然、パソコンの動作が遅くなったり、知らないメールからの添付ファイルを開いてしまったりしたことはありませんか?
それは、もしかするとマルウェア感染の兆候かもしれません。

近年、マルウェアなどでのサイバー攻撃はますます巧妙化しており、個人や企業にとって深刻な脅威となっています。
この記事では、感染時の症状や対処法、さらに予防策について詳しく解説します。

Contents

マルウェアに感染したら?どんな症状が表れるのか

マルウェアに感染すると、さまざまな異常がパソコンやデバイスに現れることがあります。
以下に代表的な症状を挙げてみましょう。

パソコンの動作が遅い

マルウェアがバックグラウンドで動作し、CPUやメモリを大量に消費するため、処理速度が低下することがあります。
パソコンの操作が遅く感じたら注意が必要です。

予期しないフリーズ、クラッシュ

突然のフリーズやクラッシュが頻発する場合、不正なプログラムがシステムに影響を与えている可能性があります。

原因不明のストレージ容量の減少

見覚えのないファイルが作成されたり、不正プログラムがインストールされたりすることで、ストレージ容量が減少することがあります。

迷惑なポップアップ

悪質な広告や警告を装ったポップアップが表示されることがあります。
これらはクリックを誘導する手口である場合が多いです。

ポップアップによるエラーメッセージ

エラーを装ったポップアップが表示され、ユーザーを混乱させることがあります。

不審なソーシャルメディア投稿がされる

自分が知らないうちにソーシャルメディアに不審な投稿が行われる場合、アカウントが乗っ取られている可能性があります。

不審なメッセージの送受信

スパムメールやメッセージが勝手に送信される場合、デバイスがマルウェアに感染している恐れがあります。

プログラムが同意なしに実行、終了される

不正プログラムが意図せず起動したり終了したりする場合、感染が疑われます。

不審なアプリケーションが表示される

インストールした覚えのないアプリケーションがデバイスに表示されることがあります。

ファイルがランダムに消える

保存していたファイルが突然消える場合、不正プログラムによる削除の可能性があります。

インターネット使用量の原因不明の増加

バックグラウンドでデータを送信するマルウェアによって、インターネット使用量が増加することがあります。

身代金を要求される

ランサムウェアに感染すると、画面に身代金要求のメッセージが表示されることがあります。

身に覚えのない支払い請求

不正なプログラムがクレジットカード情報を取得し、身に覚えのない請求が届くケースがあります。

マルウェアに感染したら?すぐにやって欲しい対処法

マルウェアに感染した場合、適切で迅速な対応が被害を最小限に抑える鍵となります。
以下の手順を参考に、冷静に対処してください。

ネットワークを切断

まずは感染したパソコンをネットワークから切り離します。
LANケーブルを抜く、Wi-Fiを無効にするなどして、他のデバイスやシステムへの感染拡大を防ぎましょう。
この際、焦って電源を切るとログが消失する恐れがあるため注意が必要です。

セキュリティソフトでのスキャン

次に、信頼できるセキュリティソフトを使用してデバイス全体をスキャンします。
既知のマルウェアはセキュリティソフトで検出および駆除が可能です。
ただし、すべての脅威を完全に取り除けるわけではないため、その後の対策も重要です。

セキュリティやITの担当者、上司へ報告

企業内のシステムで感染が発覚した場合、すぐにIT部門や上司に報告してください。
問題を適切に共有することで、感染の拡大を防ぎ、迅速な対応が可能になります。

被害の状況を確認

感染による被害の範囲を確認します。
同じネットワーク内のデバイス、特に重要なサーバーや業務データが保存されている場所に影響が出ていないかを確認しましょう。

感染経路の特定

マルウェアがどのように侵入したかを調査します。
不審なメールの添付ファイルやリンクが原因の場合は、それを特定し、再発防止策を講じます。
この情報を共有することで、他のメンバーが同じ被害に遭うのを防ぐことができます。

マルウェアの駆除

セキュリティソフトでのスキャン結果に基づき、感染したファイルやプログラムを削除します。
ただし、駆除だけでは完全な安全を保証できないため、他の対策も検討してください。

システムやデータの復旧

バックアップがある場合は、感染前の状態に復旧することを検討しましょう。
もしバックアップがない場合は、必要に応じてパソコンを初期化して安全性を確保します。

マルウェアに感染しないための予防と対策

マルウェア感染を防ぐためには、日常の習慣やシステムの設定を見直すことが重要です。
以下の予防策を取り入れることで、リスクを大幅に減らすことができます。

最新のウイルス対策ソフトの利用

信頼性の高いウイルス対策ソフトを導入し、定期的にアップデートを行いましょう。
最新の脅威に対応するためには、ウイルス定義ファイルやセキュリティパッチを最新の状態に保つことが不可欠です。

ソフトウェアとOSを最新にアップデートする

OSやアプリケーションの脆弱性は、マルウェアが侵入する主な経路の一つです。
定期的にソフトウェアを更新し、サポートが終了した古いシステムの使用は避けましょう。

不審なメールやファイル、リンクは開かない

不審なメールは多くの場合、マルウェア感染の入り口となります。
差出人がわからないメールや、添付ファイル・リンクに疑いがある場合は開かないようにしましょう。

怪しいウェブサイトを閲覧しない

非公式のウェブサイトや違法に配布されているコンテンツはマルウェアの温床です。
信頼性のあるサイトを利用し、疑わしい広告やダウンロードサイトには近づかないようにしましょう。

公共のWi-Fiを使用する際はVPN接続

公共のWi-Fiネットワークは暗号化が甘く、攻撃者に狙われやすい環境です。
安全に通信を行うために、VPNサービスを利用して通信を暗号化しましょう。

情報セキュリティのルールを作成

特に企業や組織では、従業員がセキュリティを意識した行動を取れるよう、明確なルールを定めることが重要です。
定期的なセキュリティ研修やガイドラインの提供が効果的です。

マルウェアの感染経路

マルウェアはさまざまな経路を通じてシステムに侵入します。
代表的な感染経路を理解し、対策を講じることで、リスクを大幅に軽減することができます。

メール、メッセージツール

マルウェアの感染経路として最も多いのがメールやメッセージツールを介したものです。
フィッシングメールや詐欺メールには、悪意のある添付ファイルや不正なリンクが含まれていることが一般的です。
不明な送信元からのメッセージは開かず、リンクをクリックしないことが重要です。

不正なWebサイト

不正なWebサイトを訪問することで、マルウェアに感染するリスクもあります。
一見正規のサイトに見えるものでも、広告やポップアップを通じてマルウェアがダウンロードされることがあります。
怪しいWebサイトやポップアップ広告は避けましょう。

USBなどの外部メディア

USBメモリや外付けハードディスクなどの外部メディアも感染経路の一つです。
不正なプログラムが仕込まれた外部メディアをパソコンに接続すると、システムに侵入する可能性があります。
知らない人から渡されたUSBや、不審なデバイスを使用することは避けてください。

ソフトウェアのインストール

正規のソフトウェアを装ったプログラムや、改ざんされたアプリケーションをインストールすることでも感染します。
特に海賊版ソフトや非公式なダウンロードサイトから入手したプログラムには注意が必要です。
信頼できる公式サイトやストアからのみソフトウェアを入手しましょう。

脆弱性

OSやアプリケーションの脆弱性を突いた攻撃も頻発しています。
古いバージョンのソフトウェアや未更新のシステムは特に狙われやすいです。
セキュリティパッチを適用し、常にソフトウェアを最新の状態を保ちましょう。

そもそもマルウェアとは?種類や特徴

マルウェアとは、悪意のあるソフトウェアを意味する「Malicious Software」を略した造語です。
意図的に被害を及ぼす目的で作成されたプログラムの総称であり、自己伝染機能、潜伏機能、発症機能のいずれかを持つとされています。
以下に、代表的な種類とその特徴を説明します。

ウイルス

コンピュータウイルスは、他のプログラムに感染することで広がります。
感染したファイルを通じてデータを窃取したり、破壊したりすることが主な特徴です。
ユーザーが感染ファイルを開くことで活動を開始します。

ワーム

ワームは、自己増殖を繰り返しながらネットワークを通じて拡散します。
他のファイルに感染することなく、システムやネットワークのリソースを消費し、重大なパフォーマンス低下を引き起こすことがあります。

トロイの木馬

正常なプログラムを装いながらシステムに侵入するのがトロイの木馬です。
見た目では悪意のあるソフトウェアとは判別しにくく、裏で不正な操作やデータの窃取を行います。

ランサムウェア

ランサムウェアは、感染したデバイスのデータを暗号化し、復旧のために身代金を要求するマルウェアです。
企業や個人を問わず大きな被害を引き起こすことで知られています。

スパイウェア

スパイウェアは、ユーザーに気づかれないように個人情報を収集します。
主に、パスワードやクレジットカード情報などの機密データを盗む目的で使用されます。

アドウェア

アドウェアは、一見無害な広告を装ってシステムに侵入します。
しかし、その裏でユーザーの行動データを収集したり、不正な広告を表示することで利益を得たりします。

スケアウェア

スケアウェアは、ユーザーを怖がらせて偽のセキュリティソフトを購入させたり、個人情報を提供させたりするマルウェアです。
「危険なウイルスが検出されました」といった偽の警告を表示することが特徴です。

マルウェアによる被害の例

マルウェアに感染すると、個人や企業に多大な被害をもたらす可能性があります。
以下では、具体的な被害の例について説明します。

データ破壊や改ざん

マルウェアの一部は、システム内の重要なデータを破壊したり改ざんしたりします。
これにより、業務に必要な情報が消失したり、改ざんされたデータによって意思決定が誤った方向に進むリスクがあります。

個人情報を盗む

スパイウェアやトロイの木馬型のマルウェアは、個人情報の窃取を目的としています。
盗まれる情報には、クレジットカード情報、銀行口座、パスワード、医療記録などが含まれます。
これにより、金銭的な被害だけでなく、個人のプライバシーが侵害される恐れもあります。

システムダウンやサービスの停止

マルウェアは、システムを混乱させたり、動作を停止させたりすることで被害を拡大します。
たとえば、重要なシステムが停止すると業務が全面的に中断し、企業活動や社会サービスに深刻な影響を与えます。

脅迫による金銭要求

ランサムウェアは、感染したデバイスのデータを暗号化し、その解除に金銭を要求します。
多額の身代金を支払うことを強制されるケースもあり、事業の継続に重大な影響を与えます。

他のサイバー攻撃への踏み台

感染したデバイスが、さらに他の攻撃に利用される場合もあります。
DDoS攻撃(分散型サービス拒否攻撃)やフィッシング攻撃の発信元として利用されるケースなどです。
つまり、被害者が知らない間に加害者となるリスクがあるということです。

自社で対策が難しいなら専門企業やサービスを活用

マルウェアの脅威に対応するには、高度なITやセキュリティの専門知識が必要です。
しかし、特に中小企業では、専任のセキュリティ担当者を配置することが難しいケースも多いのではないでしょうか。
そのような場合、専門企業やサービスの活用を検討することをおすすめします。

専門企業は、マルウェア対策の豊富なノウハウを持っており、感染の予防策や、万一感染してしまった場合の駆除や復旧までトータルでサポートしてくれます。
また、最新の脅威に対応したセキュリティサービスを導入することで、自社では対応しきれないリスクを軽減することが可能です。

自社のリソースに限界を感じる場合は、専門家の力を借りることで、効率的かつ安心してセキュリティ対策を進められます。

万一に備えマルウェア感染への対策と復旧計画は重要

マルウェアに感染した場合、被害を最小限に抑えるためには迅速で的確な対応が必要です。
被害の状況を把握し、感染経路を特定することで、再発防止につなげましょう。

さらに、感染前のデータをバックアップから復旧できるよう、日頃から復旧計画を整備しておくことが重要です。

日々進化しているサイバー攻撃に対処するために自社で対応できることには限界があります。
外部の専門家の力を適切に活用し、自社にノウハウを蓄積していきましょう。

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