毎月発生する請求書処理に、多くの時間を費やしていませんか。
「請求書作成ツールは導入しているものの、結局は手入力が必要」「Excelへの転記や宛名ラベル作成など、細かな作業に追われている」という企業は少なくありません。
近年は生成AIの進化により、文章作成だけでなく、請求書処理のようなバックオフィス業務も自動化できるようになっています。しかし、「実際に何をどう自動化すればよいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
今回は、毎月約2日かかっていた請求書作成業務を、生成AI「Claude」を活用して約5分まで短縮した実際の事例をご紹介します。AIを導入しただけではなく、業務フローそのものを見直したことで実現した改善ポイントについても詳しく解説します。
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Contents
AI導入前の課題|毎月2日かかる請求書作成

導入前の業務フロー
これまでは、毎月発生する請求書を、ほぼすべて手作業で作成していました。
業務の流れは次のとおりです。
- 顧客から届くFAX申込書を確認
- 申込内容を売上管理表(Excel)へ入力
- 月初に請求書作成ツールへ入力
- 請求書をPDFで出力
- 郵送用の宛名ラベルを作成
- 印刷・封入・郵送
請求書作成ツールは導入していましたが、元データを手入力する必要があり、入力作業自体はほとんど効率化されていませんでした。
導入前の課題
最も大きな課題は、紙を前提とした業務フローでした。
FAXによる申込書のやり取りを希望する顧客が多く、申込内容を目視で確認しながらExcelへ転記する必要があります。そのため、入力ミスや転記漏れのリスクが常にありました。
また、請求書作成ツールにも同じ内容を改めて入力する必要があり、一つの情報を何度も入力する非効率な状態になっていました。
さらに、多くの顧客が紙の請求書を希望しているため、請求書の印刷だけでなく、宛名ラベルの作成や封入作業も発生します。単純作業ではあるものの工程数が多く、毎月約2日もの工数を費やしていました。
AIは便利だと知っているけれど、実際にどう使えばよいのか、安全に使えるのかがわからないという方へ。
その疑問を、個々の仕事内容に合わせて解決方法を一緒に探します。
AI導入で業務フローを改善

使用ツール
今回の自動化では、新しいシステムを一から導入したわけではありません。すでに利用しているツールと生成AIを組み合わせることで業務を自動化しました。
使用したツールは以下の4つです。
- SFAツール(営業支援ツール)
- Claude Cowork(Anthropic)
- 請求書作成ツール
- Microsoft Excel
改善後の業務フロー
改善後の業務フローは次のようになりました。
- SFAツールからCSVをダウンロード
- 売上管理表(Excel)へ自動転記
- 請求書作成ツールへ自動入力
- PDFを自動保存し、ファイル名も統一
- 処理済みデータを自動でハイライト
- 宛名ラベルを自動転記
- 印刷・封入・郵送
担当者が行う作業はCSVの取得とClaudeへの指示だけになり、その後の処理は自動で進むようになりました。
具体的な改善内容
今回の改善で重要なのは、「AIに作業をさせたこと」ではありません。
本当に改善したのは、人が何度も同じ情報を入力していた業務フローそのものです。
従来はFAX申込書を見ながらExcelへ入力していましたが、申込情報は営業担当がSFAツールへ登録していることに着目しました。
そこで、情報の取得元をFAXからSFAツールへ変更し、CSVデータをClaudeへ渡す運用へ変更しました。
つまり、
FAX → Excel入力
という流れから、
SFAツール → CSV → Claude
という流れへ変更したのです。
CSVはAIが扱いやすい形式のため、Claudeが売上管理表への転記、請求書作成ツールへの入力、PDF保存、ファイル名の統一、宛名ラベル作成まで一括で処理できるようになりました。
また、処理済みデータを自動で色分けすることで、入力漏れや請求漏れも防止しています。
AIが活躍できるようにデータの流れを整理したことが、今回の成功のポイントです。
AI(Claude)が実際に行った作業
Claudeは次のような一連の作業を自動で実行しています。
まず、SFAツールからダウンロードしたCSVデータを読み込みます。これにより、紙の申込書を確認する必要がなくなりました。
続いて、企業名や金額、掲載期間などを売上管理表へ自動入力します。
その後、請求書作成ツールへ会社名や明細、請求金額などを自動入力し、請求書を作成します。
完成した請求書はPDFで保存され、ファイル名も「年月日+会社名」というルールで統一されるため、後から検索しやすくなりました。
さらに、Excelでは処理済みの行を自動でハイライト表示し、請求漏れを防止しています。
最後に、郵送用の宛名ラベルも自動生成されるため、担当者は印刷して封筒へ貼るだけで済むようになりました。
AI導入後の成果|2日の作業が5分に短縮
AI導入後は、請求書作成業務が大幅に効率化されました。
| 導入前 | 導入後 | |
| 請求書入力 | 手作業 | 自動 |
| Excel転記 | 手入力 | 自動 |
| PDF保存 | 手動 | 自動 |
| ファイル名 | バラバラ | 統一 |
| 宛名ラベル | 手入力 | 自動 |
| 作業時間 | 約2日 | 約5分 |
単純作業をAIへ任せることで、担当者は確認や郵送など、人が行うべき業務へ集中できるようになりました。
また、入力ミスや請求漏れのリスクも減り、業務品質の向上にもつながっています。
Claudeとは?
Claudeは、アメリカのAnthropic社が開発した高度な対話型生成AIです。
文章作成だけでなく、プログラミングやデータ処理能力にも優れており、企業の業務自動化で注目を集めています。
特に契約書や論文などの長文を一度に理解する能力が高く、大量のデータを分析・整理することを得意としています。
さらに、Claudeは質問への回答だけでなく、PCを自律的に操作しながら複数の業務を実行できるため、今回のような請求書処理やデータ転記などの定型業務との相性も非常に良い生成AIです。
正確性や安全性も高く評価されており、法務や金融、医療など、高い品質が求められる分野でも導入が進んでいます。
AIで自動化しやすい業務とは?
今回の請求書処理以外にも、AIが活躍できる業務は数多くあります。
共通する特徴は、「定型化しやすい」「繰り返しが多い」「データ整理が必要」という点です。
例えば、議事録の作成、カスタマーサポートの一次対応、データ入力・集計、メール作成、見積書作成、各種帳票作成などは、AIとの相性が非常に良い業務です。
一方で、判断や交渉が必要な業務は人が担当し、単純作業はAIへ任せることで、業務全体の生産性を大きく向上させることができます。
まとめ|業務フロー全体を見直すことでAIがより活躍できる
今回の事例では、毎月約2日かかっていた請求書処理が、生成AI「Claude」の活用によって約5分まで短縮されました。
ポイントは、単純にAIを導入したことではなく、業務フロー全体を見直し、AIが処理しやすいデータの流れを構築したことです。
AIは、人が何度も繰り返している定型業務を大幅に効率化できます。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、業務そのものを整理し、AIが活躍できる環境を整えることが重要です。
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